3月1日 予算特別委員会

◆委員(井上ノエミ) 
 新しいすみだの井上ノエミです。
 今日からよろしくお願いします。
 まず、78ページの職員研修費についてお伺いします。
 来年度も多くの新人の職員が墨田区役所に就職します。試験による採用ですから、なかなか墨田区民が職員になるのは難しいです。したがって、多くの新人職員は墨田区についてよく知らないと思います。これから職員として墨田区民のために働くわけですから、墨田区のことをよく知ってもらいたいです。
 そのために新任研修をやっています。これはとても大事です。座学だけではなく、現場に出て、墨田区民はどんな生活をしているのか、どのような人が住んでいるのか、よく学んでいただきたいと思います。例えば保育園で1週間働くとか、生活保護世帯を多く訪問するとか、現場を体験できる研修が必要だと思います。
 そこで、現在の研修についてどのように評価しているのか伺います。また、それで十分でしょうか。改善する余地があるのか伺います。

◎職員課長(金子明) 
 まず、職員の新人研修等のご指摘ということでございます。
 新規採用職員の研修ですけれども、接遇関係ですとか情報セキュリティ、公務員倫理、防災等、それぞれ区職員として必要な知識を習得する研修を、まずは座学、グループワークを中心に、実施しているところでございます。
 委員ご指摘の実地体験研修みたいなものも、実はもう既に取り組んでございまして、区内の商店街ですとか公園、博物館等を巡る区内見学研修ですとか、きねがわ資料館、革工場を見学して歴史等を学ぶ人権同和研修も、今年度はコロナ禍でなかなかできなかったんですが、毎年度実施しているところでございます。
 研修の評価につきましては、効果は十分に上げられているのかなと考えているところではございますが、常日頃、効果のほう検証して、よりよい研修にしていこうかと思っているところでございます。

◆委員(井上ノエミ) 
 新人職員は、定年まで約40年間墨田区役所に勤めることになります。職員として大事なことは、現場を理解していることだと思います。是非区民の気持ちや現場の状況を理解した職員を育てていただきたいと思います。
 今年はコロナの状況もありますから、現場で経験を積むような研修は難しいと思いますが、来年以降、是非、現場中心の研修をお願いします。
 次の質問ですが、79ページの防災待機職員住宅管理費と賃貸住宅の借上げ経費に関連して伺います。
 2019年10月の台風19号のときには、職員がなかなか集まることができないで大きな問題になりました。現在、職員の約30%が区内に住んでいますが、災害対策の観点から、もっと多くの職員に区内に住んでもらいたいと思います。また、住民サービスの観点からも、区内に住むことによって、区民や地域の問題がより理解できます。特に新人職員や若い職員には、是非墨田区に住んでもらいたいです。
 現在の防災対策住宅も賃貸住宅も数が少ないと思います。区内に住む若い職員のために家賃補助制度をつくるなどの対策が必要だと思います。例えば、毎月2万円を補助する制度があればいいと思います。ご見解を伺います。

◎職員課長(金子明) 
 まず、区内居住の若年者に対する住宅手当というところでございますが、まず前提としまして、若年者への住宅手当については、平成26年度に増額が図られまして、月最大2万7,000円の手当が出るような形に変更されてございます。この住宅手当の取扱いにつきましては23区統一での取扱いということでございますので、委員ご指摘の墨田区内の居住者に対する独自の住宅手当というのはなかなか難しいのかなという形で考えているところでございます。
 そのため、現状においては、そういう手当等の金銭的なインセンティブということではなくて、防災借上げ職員住宅という形の対応を取らせていただいておりますので、こちらのほうを、まだまだ増やしていくような状況を取らせていただいて、少しでも区内在住者の増加につなげていければというところで考えているところでございます。


◆委員(井上ノエミ) 
 大きな災害の場合には、より多くの職員が必要になります。またそのようなときには、2019年の台風のときのように、電車が動かなくなります。そのためにも多くの職員に墨田区に住んでもらうような政策が必要だと思います。
 次の質問ですが、93ページの非常災害職員警戒待機経費に関連して伺います。
 災害のときには、担当の職員は自宅に帰らないで区役所に宿泊します。委員会の答弁では、会議室に宿泊すると聞いています。会議室ですから、机の上で仮眠することになると思います。一晩ぐらいならそれでもいいでしょうが、災害の状況によっては1週間程度宿泊することも想定する必要があると思います。
 そのためには、ゆっくり寝られるための簡易ベッドやマットレス、毛布などの備品が必要だと思います。また、毎日非常食では体がもちません。レストランも閉まることを想定して、自炊できる体制も必要です。
 そこで伺いますが、職員が区役所に宿泊するための準備はどのようになっているのかお伺いします。また、これまで実際に職員が宿泊してどのように感じているのかも教えてください。

◎防災課長(山中淳一) 
 まず、この非常災害職員警戒待機経費ですけれども、これは庁舎5階に防災待機室というのがあるんですけれども、こちらに夜間及び休日、祝日の日中に管理職が1名待機しまして、情報収集等を行っているのですが、この勤務に対する手当に係る経費でございます。こちらの防災待機室にはバス、トイレはありませんが、ベッド等も用意しておりますので、廉価なホテルの1室のようなイメージかなというふうに思っております。
 なお、ご質問のありました災害時の職員の宿泊についてですが、以前にも回答させていただいたとおり、13階の会議室、それと和室になっております福利厚生室が職員の宿泊場所となります。福利厚生室には布団が30組ほど用意されております。また、防災備蓄用に毛布も1,000枚ほど、庁舎には備蓄させていただいております。ただ、ベッド等はございませんので、発災後に準備をするという形になろうかと思っております。
 また、自炊できる環境というのは非常に難しいと思われますので、実際職員が口にするものについては、避難所に避難されている区民の方々と同様の食料品、食事になろうかなというふうに考えております。
 なお、これまでに長期間にわたって庁舎に寝泊まりしたという経験はございません。


◆委員(井上ノエミ) 
 災害のときに本部にいる職員が疲れて機能しなくなると困ります。ゆっくりと体を休めることができる宿泊体制と休憩できる場所を準備していただきたい。次回の防災訓練では、是非多くの職員に会議室に宿泊してもらってください。実際に体験することで、何が必要か、何を改善するべきか分かると思います。
 最後に、災害時の職員の区内の移動手段について伺います。
 災害時には自動車が利用できないことも想定できます。その場合には、自転車が一番役に立つと思います。災害対策用に自転車は準備してあるのか伺います。
 また、災害のときにはいろいろな備品の購入が必要な場合があります。防災課長の権限で迅速に必要な物品を購入できる体制になっているのかお伺いします。

◎防災課長(山中淳一) 
 まず、職員の宿泊ということですけれども、どれぐらいのことができるのか研究させていただければというふうに思っております。
 また、自転車についてなんですけれども、防災課用としては、自転車は5台ほど所有しております。災害時の対応ということなんですけれども、庁舎のほうに100台ほど自転車がございます。また墨田区の場合、自転車やバイクで通勤している職員もおりますので、災害時についてはそれらを活用していきたいというふうに考えているところです。
 不足する物資の調達についてなんですけれども、防災課長の権限というよりも、墨田区職員災害対策マニュアルというのがあるんですけれども、こちらのほうで災害対策本部の総務部財務・経理隊というのがございます。こちらの隊が必要な物資を速やかに調達するということになっております。

◆委員(井上ノエミ) 
 災害が起こったときに当然いろいろな備品を買う必要があります。例えば、避難所でもトイレットペーパーなどを買うことがあると思います。そのときは職員が立て替える場合もあると思います。後で区役所が払ってくれると分かっていれば、立替えしやすいですよ。いろいろな場面を想定して、災害のときの物品の購入や支払の方法について、検討していただきたいと思います。

◎危機管理担当部長(小久保明) 
 今そのようなご指摘もございましたので、墨田区の財務会計規則上どこまでできるか、その辺は十分検討させていただきたいと考えております。

○委員長(田中邦友) 
 以上で、新しいすみだの質疑を終了いたします。